動物代替法やin silico評価を、
実務に活かすための検討を進めています。
動物代替法の分野では、魚類を用いた新規安全性評価手法の開発に関する検討を主な業務としており、大学との共同研究や、産官学連携による多施設共同研究に参画しています。特に、多施設共同研究では、試験条件や評価指標の妥当性、データの再現性や適用範囲などについて整理を進め、規制への適用を見据えた評価基盤の構築に関与しています。
多施設間でのデータのばらつきや解釈の差異を踏まえた評価の考え方は、実用化に向けた重要な論点の一つです。評価の標準化や信頼性向上に向け、知見の蓄積に取り組んでいます。
試験実務と評価の両面から、
データの信頼性と適用性を見極めます。
in silico評価に関しては、QSAR(定量的構造活性相関)やリードアクロスなどを活用し、化学物質や製品リスクアセスメントに向けた社内検討やケーススタディに取り組んでいます。既存データとの整合性やモデルの適用範囲を踏まえながら、どのような場面で実務的に活用可能かという観点で整理を進めています。
QSARなどのin silico評価手法や動物代替アプローチを含む新規評価手法(NAMs:New Approach Methodologies)は、まだガイドライン化されていない手法も多く、確立途上の側面もあります。一方で、その特性や適用範囲を踏まえて活用することで、評価の選択肢を広げる手段となります。
さらに、生態影響試験についても10年以上担当しており、現在は試験責任者として、試験計画の立案や実施管理、データの取りまとめにも関与しています。試験環境や条件設定による結果への影響、データのばらつきの意味合いなどを踏まえて評価を行うことで、数値の比較にとどまらない、現実に即した判断につなげています。
新しい評価手法の可能性を、
規制対応や開発段階の判断につなげます。
近年、化学物質管理の分野では、規制の高度化に加えて、動物実験の削減や新規評価手法の開発・導入が進んでおり、従来とは異なる視点での評価が求められています。一方で、新規評価手法の適用範囲や解釈には不確実性も残されており、どのように取り入れるかについては専門的な判断が必要です。
こうした背景を踏まえ、評価手法の選択やデータの活用方法について、他部門とも連携しながら整理を進めています。評価段階での判断が、その後の申請や規制対応、顧客対応に影響することを意識し、全体の流れを見据えた評価のあり方を模索しています。
今後も、動物代替法やin silico評価といった新たな手法の可能性を検討しながら、実務に即した形での活用につなげていきます。
